既にタイトルでお分かりと思いますが、世界広しと言えども、これだけ不思議で魅力的なフルーツも珍しいのではないでしょうか?(*´▽`*)
写真でお分かりの通り、外見はこれと言って特に何の変哲もなければ、ミルクとはまったく無縁のような、ただの緑の果実。
いったいこれのどこが「ミルク」なのでしょうか?
このフルーツのベトナムでの正式名称は「ヴー・スア(Vu sua)」、収穫時期は2月から3月にかけて、一年の中でほんの2か月間しか市場に出てこない貴重なフルーツ。
では早速、その真相を探っていきましょー!
ポイントは準備にあり
私も初めて食べるこのミルクフルーツですが、どうやら食べる前に大切な準備があるという事で、しっかり食べ方を教わってきました。
このフルーツは、いきなりカットしては絶対にダメ!とのこと。
では何をするのかというと、なんだと思います??
正解は、しっかり「モミモミ」するのだそうです。
ははーん、なるどと。
少しだけミルクフルーツの謎が少し解けた感じがしますね。
この野球ボールくらいの果実をしっかりモミモミしていくと、最初硬かった実が、本当におっぱいくらいの柔らかさ(昔、NHKみんなのうたで、お乳の事を「空気が抜けたゴムマリみたい♪」と表現する歌が有りましたが、まさにそんな感触)になるではありませんか!
しかし、これだけで「ミルクフルーツ」と言うのには何かまだ物足りないですね・・・。
あ、確かにミルクが出てきた!
事前に聞いていた忠告通り、しっかりモミモミしたところで、次はカット。
少しワクワク。
少々緊張気味にサッと包丁を入れた瞬間に納得しました。
「あ、ミルクだ」
カットした瞬間に中から真っ白なミルクが溢れてくるではありませんか。
うーん、良くできてる。
後から聞いた話、これはしっかり揉むことによって、果肉の繊維がほぐれ、ミルクのような果汁が出てくるのだそうです。
ほーなるほど。
確かに子供のころ牛の乳しぼり体験で、ミルクを絞る前に、しっかり牛のお乳をマッサージしてたよなぁ。なんて思い出したりして。
確かにこのフルーツを名付けるなら「母乳フルーツ」
それしかない。
香りは洋梨に近いような、とても上品な香り。
カットした種の部分が星の形に似ていることから「スターアップル」とも呼ばれるそうです。
いざ実食!
果肉は完熟桃の様に繊維が細かく、柔らかくなったその実をスプーンですくって食べます。
スプーンを入れると、トローッとしたミルクが溢れてきます。
いやー美味しそう!
「パクッ」
「あんまーーー-い」
甘さで言ったら今までのフルーツの中でトップクラス。
千歳飴、いや、これは練乳級の甘味!
味はやっぱり洋梨に近いような、若干メロンの風味も混ざってるような。
母乳の味は当然覚えてないけど、こんなに甘いのかな??
とても美味しいけど、強烈に甘くて私は2個が限界でした。
ダージリンティーと一緒に食べたらとっても合いそうなフルーツでした。
写真:どれがヴースアでしょうか?
ちなみにこのヴースア、「ヴー」がお乳で「スア」がミルクの意味。
まだ出始めだったので少々お高く、1個200円しましたが、あと2週間もすれば1個50円くらいで買えるそうです。
という訳で今回ご紹介したその名も「ミルクフルーツ」とは、柔らかで、甘く、香しく、そしてミルクたっぷりの母性溢れる、その名にふさわしいとても美味しい果実でした!
本当に皆さんに食べていただきたいですが、果物は送ることが難しいので、こればかりはベトナムに来て食べてもらうしかなさそうです。
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どうも最後までありがとうございましたー(^^)/